「転職エージェントはやめとけ」「使ったら後悔した」。調べるほど、不安になる声が見つかります。
でも、その多くはしくみを知らないまま使ったことによるすれ違いです。どうしてそうなるのかが分かれば、避け方も分かります。フリーターや既卒のように、はじめて正社員を目指す人に向けて整理します。
「やめとけ」と言われる4つの理由
多くの転職エージェントは、紹介した人が企業に入社したときに、その企業から紹介料を受け取るしくみで運営されています。「やめとけ」と言われる理由は、ほとんどがこのしくみか、担当者との相性で説明できます。
- 希望と違う求人を紹介された紹介できるのは、そのエージェントが契約している企業の求人だけ。希望に合う求人が少ないと、近いものを出してくることがあります。
- 応募や入社を急かされたエージェントの収入は、紹介した人が入社したときの紹介料。だから選考を前に進めたい気持ちが働きます。
- 連絡が多くて疲れた選考の日程調整や求人の案内を早く進めようとするほど、連絡は増えます。
- 担当者と合わなかった同じ会社でも、担当者によって話し方や得意分野はばらつきます。
どれも、しくみを知っていれば「そういうものか」と受け止めて、自分でペースを取り戻せるものです。
法律で決まっている、あなたを守るルール
一方で、転職エージェント(有料の職業紹介事業者)は国の許可が必要な事業で、守らなければいけないルールがあります。知っておくと安心できるものを4つ挙げます。
- 求職者から手数料を取ってはいけない職業安定法で、仕事を探す人からは原則として手数料を取れないと決まっています(一部の職業を除く)。
- 紹介して入社した人に、2年間は転職を勧めてはいけない国の指針で決まっていて、2025年1月からは、事業の許可や更新のときの条件にも順次加えられています。入社させて、すぐまた転職させて紹介料を得る、という行為を防ぐためです。
- お祝い金で登録を誘ってはいけない「就職お祝い金」などの名目で、常識の範囲を超える金銭を渡して登録を誘うことも、国の指針と許可の条件で禁止されています。
- 実績を公開しなければいけない就職した人の数や、入社後6か月以内に辞めた人の数、手数料などを、国のサイトで公開する義務があります。
「カモにされるのでは」と心配になる気持ちは自然です。でも、少なくともこれらのルールがあることは、知っておいて損はありません。
相談先の実績は、国のサイトで調べられる
口コミだけで判断すると、良い話も悪い話も極端に見えがちです。そこでおすすめしたいのが、厚生労働省の人材サービス総合サイトで調べる方法です。
都道府県を選び、会社名を入れて検索するだけです。一覧に、国の許可番号と、紹介で就職した人の数(うち期間の定めのない雇用)、そのうち就職から6か月以内に辞めた人の数、手数料と返戻金制度の有無が並びます。6か月以内に辞めた人の数を、期間の定めのない雇用で就職した人の数で割ると、割合で比べられます(例:100人中5人なら5%)。すぐ辞める人の割合が極端に高くないかは、入社後のミスマッチが少ないかの目安の一つです。ただし、紹介している職種や会社の規模で数字は変わるので、この割合だけで良し悪しを決めないでください。「職業紹介優良事業者」の認定を受けた事業者だけに絞り込むこともできます。支社がある会社は、就職者数が合計で表示される点には注意してください。
正社員経験が浅い人の、上手な使い方5つ
エージェントは「任せっぱなし」にすると、すれ違いやすくなります。自分のペースを保つためのコツは、次の5つです。
- 紹介の中心になる仕事を、最初に聞くサービスによって、紹介できる仕事の種類や地域には偏りがあります。事務だけ、在宅だけのように条件が決まっているなら、最初の面談で「その条件の求人はどのくらいありますか」と聞いておく。あとで「思っていたのと違う」を防げます。
- 紹介された求人は、理由を聞く「なぜこの求人を私に?」と聞く。合わなければ理由を伝えて断る。次の紹介が自分に近づきます。
- 返事の期限は自分で決める急かされたら「◯日までに考えて返事します」。その場で決めなくていい。
- 連絡の希望を最初に伝える「平日の夜にLINEかメールで」など、連絡の方法とペースを最初に伝えておく。
- 合わなければ、変える担当の変更をお願いするか、別の相談先に切り替える。一つにこだわらなくていい。
電話が多くて困ったときの伝え方と止め方は、転職エージェントの電話がしつこいときにまとめています。
「紹介できる求人がない」と言われたときの考え方は、転職エージェントに断られたときにまとめています。
エージェントを使わない方がいい人もいる
正直に言うと、全員にエージェントが合うわけではありません。
- 行きたい会社と職種がもう決まっているその会社の採用ページや求人サイトから、自分で応募した方が早いこともあります。
- 今は転職するか決めていないまずは情報を集めたい段階なら、わかものハローワークのような公的な窓口で相談だけする方法もあります。
ただ、「何から始めればいいか分からない」「一人だと動けない」なら、相談から始める方が早く進みます。迷っている人ほど、話を聞きに行く価値があります。
しくみを知って、国のサイトで確かめ、断る・変えるを遠慮なく使う。この3つがそろえば、エージェントは「やめとけ」ではなく、はじめての就職を一人で抱えないための相談相手になります。
PR・広告
条件を確認して選ぶ就職支援
1対1で相談できる若手向けの支援
相談は無料です(紹介先の企業から紹介料を受け取るしくみのため)。応募するかは自分で決められ、合わなければ断って構いません。
向いている人1対1の担当者と、求人を比べながら相談したい人向けです
申し込む前に確認
- 20代の就職・転職に特化したサービスです
- オンライン(WEB)面談に対応しているので、住んでいる地域を問わず相談しやすいです
- 申し込むと、面談の日程について連絡が来ます
よくある質問
転職エージェントは本当に無料ですか?
仕事を探す人からは、原則として手数料を取ってはいけないと職業安定法で決まっています(一部の職業を除く)。エージェントの収入は、紹介した人が入社したときに企業から受け取る紹介料です。
登録したら、必ず転職しないといけませんか?
いいえ。紹介された求人に応募するかどうか、転職するかどうかは自分で決められます。「今は考えたい」「連絡はいったん止めてほしい」と伝えることもできます。
応募や入社を急かされたら、どうすればいいですか?
「◯日までに考えて返事します」と期限を自分で伝えて構いません。急かされる理由を聞いてみるのも一つです。それでも合わないと感じたら、担当の変更をお願いするか、別の相談先に切り替えましょう。
転職エージェントを複数使ってもいいですか?
はい。公的な窓口と民間の支援を1つずつ、のように並べて使うと、紹介される求人や担当者を比べられます。同じ求人に重複して応募しないよう、紹介元と応募状況をメモしておきます。
この記事の根拠・確認資料
初版:2026年9月26日
